我が国での1月は寒さの真っただ中。
日照時間が少なく、空気も乾燥する事が多く、何かと生活する上で陰鬱になりそうな季節ですが・・1月には年の始まり『正月』に代表される賑やかな行事が盛りだくさんだったりします。
このページでは1月といえばで思いつく、あるいは1月にまつわる色々な事柄を集めてみました。
知っているようで知らなかった1月のあれこれ・・みなさんもぜひこの機会に振り返ってみてはいかがでしょうか?
1月にまつわる都道府県別の「出来事・お祭り」などが最後の方に紹介されています。ゆっくり見ていってくださいネ♡
1月の別名や語源
我が国では旧暦の1月を『睦月』と呼び、現在でも新暦1月の別名として用いていますね。
1月(睦月)のその他の異名・別名
『正月』=「正」の元々の意味「あらためる」から⇒「あらためる月」⇒「正月」となったという説があるそうです。
『新春』=旧暦では1月から3月までが春とされていたことから、新しい春の月が『新春』となりました。
『初春月』=上記と同じ意味合いです。
『建寅月』=北斗七星が真北の方角を指す月を十二支の最初である「建子月」11月としたことから、「建丑月」12月、『建寅月』が1月と呼ばれています。
注:『建』は「~の方向を指す」という意味。
その他にも1月には・・
『早緑月』『太郎月』『初見月』などの別名があるようです。
英語の1月 『January』について
ローマ神話の神ヤヌス(Janus)の名前にちなみます。
内と外を同時に見ることができた神で、すべての始まりと終わりを司るため「入口の神・始まりの神」と考えられました。
これが年のはじめの月「1月の守護神」とされたのが由来だそうです。
1月の暦・祝日の行事
1月1日:元日(がんじつ)・元旦(がんたん)
どちらの意味も1月1日を指し、1年のはじまりを祝うことが趣旨の「国民の祝日」となっていますね。
1月7日:人日の節句(じんじつのせっく)
人日の節句は五節句の一つ。
古代シナ大陸で「人の占いを始める日」とされたのが1月7日で、それが「人の日」となり人日の節句の由来となったそうです。
その年の無病息災を祈り、七草粥を食べる日としても有名だと思います。
1月11日:鏡開き(かがみびらき)
正月に神仏に供えられた「かがみもち」をおさげして、汁粉・かき餅・雑煮などで食べる行事。
家内の無病息災を願う年中行事です。
1月15日:成人の日(せいじんのひ)*2000年から1月の第2月曜日*
成人の日は平成11年(1999)までは1月15日に固定されていましたが、ハッピーマンデー制度の導入を機に1月の第2月曜日となりました。
国民の祝日。
「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」
国民の祝日に関する法律・成人の日についての説明文
成人の日は奈良時代ごろから続く『元服の議』がその元となっているそうです。
1月15日:小正月(こしょうがつ)
小正月は一般的には1月15日の事。また1月14日~16日の3日間を指す場合もあります。
小正月の由来は旧暦と関係が深く、「新月=1日・満月=15日・次の新月=次の月の1日」として捉えた事から、旧暦の1月15日は立春後初めての満月を迎える特別な日とされ、1月1日の大正月に対し1月15日を小正月として祝うようになったそうです。
古来我が国では太陽とともに月に対しても信仰を傾ける習慣があり、特にその力が最高潮に達するとされる年度最初の「満月」は特別視されていました。
1月1日の「はじめての太陽」、15日の「はじめての月」を昔の人が特別視していたことがわかりますね!
特に月の力として「厄払い」「豊作祈願」「占い」等がその関連性として捉えられていたようです。
1月20日ごろ:大寒(だいかん)
大寒は二十四節季の一つ。その日からかぞえて約2週間が大寒の期間とされています。
一年を通じて気温が最も低下する時期。
各種武道会では、この時期に寒中稽古などを催したりしていますね。
1月にまつわる個人単位の行事・イベント
初日の出(はつひので)
人類共通の原始的な太陽崇拝の名残が「初日の出」を拝む風習となっています。
世界的な視点から言えば・・古代宗教「ミトラ教(信仰)」では、冬至の日に太陽が新しく更新(復活)されると信じられていたのは有名で、この太陽崇拝(復活する太陽を詣でる)の名残が暦の関係から「年始(元日)」にずれ込み、初日の出を詣でる風習になっていきました。
日本では「新嘗祭」とともに、特に重要な宮中祭祀とされている「四方拝」が明治期ごろに一般化し、初日の出詣でが広まっていったようです。
「四方拝」は、天皇陛下自らが1月1日の早朝、宮中三殿西側の神嘉殿の庭に設けられた仮屋の中に入り、天地四方の神々にお祈り(拝)をする儀式の事です。
天皇陛下が日本国民すべてを代表し四方の神々に国民の安寧を願い、また日本の平穏・五穀豊穣などを祈ってくださる有難い「宮中祭祀」なんだよ!
初詣(はつもうで)
文字の通り「その年に初めて神社にお参りする事」を指します。
一般的には元旦から3日にかけての「最初の社寺への参拝」の事で、大晦日から元旦にかけて祈る『年籠り』と、年が開けてからの参拝とを分ける意味から『初詣』が使われるようになったとも言われているそうです。
感染症予防の一環として、現在は社寺の側からも三が日を避けた分散型の初詣が推奨されています。
お年玉(おとしだま)
お年玉の起源については諸説ありますが、大きく分けると「年神様から年の魂を頂く」説と、「年のはじめの賜物(頂く物)」との説が有力なようです。
日本では古来より裸銭を避ける習慣があり、お金は紙などに包んで渡していました。その古くは「懐紙」(折りたたんで懐に入れておく紙の事。お菓子を包んだり和歌などを書く紙)が用いられましたが、時代が下がるにつれて封筒状の「ポチ袋」での代用が一般的となりました。
年神様の詳しい説明はこちら⏎
初夢(はつゆめ)
そのままの意味で「年が明けて最初に見る夢」の事です。
元々は「新年」とは無関係に「節分から立春にかけてみる夢の事」を指していたそうですが、時代が下がっていくうちに「元旦から3日間」、明治期以降では「元旦から2日にかけてみる夢」が主流となっていったそうです。
ちなみに大晦日から元旦にかけては、氏神様と過ごすなど「眠らない」習慣が出来たことから「初夢」からは必然的に除外されていったようです。
*いい夢を見る方法として伝えられている事に
”長き夜の 遠のねむりの 皆目覚め 波乗り船の 音のよきかな”
という歌を書いた「七福神の乗り合わせた宝船の絵」を枕の下に敷いて眠るといい夢が見られる、としています。また、たとえ運悪く悪い夢を見たとしても「宝船の絵」を翌朝に川に流せば縁起直しとして「不吉」を回避できるのだとか・・
「宝船の絵」興味のある方は試してみてはいかがでしょうか?
1月の花
1月の寒さに負ける事無く見ごろを迎え、私たちの心を和ませてくれる可憐な花々を紹介します。
寒い時に咲くお花はカワイイものばかり。
水仙(すいせん)
多年草で冬から春にかけて「白」「黄色」の花を咲かせます。
全体の大きさは20~50センチほどで、全体が有毒。
花言葉:「自己愛」「神秘」
福寿草(ふくじゅそう)
キンポウゲ科の多年草。早春に黄色の花を咲かせます。
花は3~4センチ。根はゴボウのように太く、有毒です。
花言葉:「幸福」「祝福」「思い出」
別名:「元日草」
梅(うめ)
バラ科サクラ族の落葉樹。1月~3月に「白」「赤」「ピンク」の花をつけます。
「花」はもちろん「樹木」も観賞用として大変人気を集めています。
「実」は日本では御飯のお供「梅干し」として消費される、「花も実も縁起もよい」まさに万能な樹木の代表格です。
花言葉:「高潔」「上品」「忠実」「忍耐」
1月の誕生石
誕生石を身につけていると様々な力が授かったり、魔よけの効果があったりするのだとか・・
また「女性側が男性から誕生石をプレゼントされる」と、守護(守り)の効果があるとされています。
誕生石:ガーネット
宝石言葉として「友愛」「情熱」「真実」「繁栄」があり、悪い気(邪気)を払う効果と、体調全般を整える力が宿ると信じられているのだとか・・1月に縁があり興味のある方は「ガーネット」、身近に置いてみてはいかがでしょうか?
1月の旬の魚
魚は寒い時期がおいしくなりますよね!
・・って事で1月に「旬」を迎える魚をご紹介。
鰤(ぶり)
出世魚の「鰤」は縁起もよく、特定地域で水揚げされた寒ぶり(氷見ぶりなど)は初セリを賑わせることも。
スズキ目アジ科の海水魚。
大きさは約1M、体重は約8Kgほど。
身も大きく食べやすい事から、焼き・煮つけ・刺身・万能です。
出世魚「鰤」の名称変化:20CM未満「わかなご・やず」⇒30CM未満「わかし・いなだ」⇒40CM未満「いなだ・はまち」⇒70CM未満「わらさ・めじろ」⇒80CM以上「ぶり」
魴鮄(ほうぼう)
日本列島の水深の深い海の砂地(100~200M)に主に生息。髭のように発達したヒレを器用に動かし「砂地を方々に歩き回る」ように見える事から、そう呼ばれるようになったと言われています。
カサゴ目ホウボウ科の海水魚。
大きさは約40CMまで。
見た目とは裏腹に大変美味で、高級魚の部類に入ります。
白身でしまった肉感が特徴です。
金目鯛(きんめだい)
目が金色に輝き魚体がタイのように赤みを帯びていることから金目鯛と呼ばれていますが、タイ科とは違う魚です。
キンメダイ目キンメダイ科に属する深海魚。
大きさは約50CMまで。
美味しさもさることながら、身が柔らかく小骨が少ないため食べやすさも人気の根拠。
煮つけは金目鯛の美味しさを特に引き出す調理方法の一つです。
1月の野菜
野菜にとっては育ちにくい環境に思えますが、意外に旬を迎えるものもあるようです♡
白菜(はくさい)
アブラナ科アブラナ属の野菜。
白菜自体はキムチ(朝鮮半島の代表的料理)のイメージが強いですが、もともと(アブラナ科『ブラッシカ・ラパ』)の原産は地中海地方。
それがシナ大陸に伝播し東アジアに広がっていきます。
私たちが今日イメージする白菜の原型が確立されたのは16~18世紀頃のシナ大陸で、実は日本では20世紀に入ってからようやく定着していったそうです。
生食でも加熱してもおいしく、また葉と根元で触感も違っていることから様々な料理に使われていますね!
特に鍋物では主役を務めるほどの存在感を発揮します。
大きくておまけにお手ごろな値段、そして一度の料理で余ってもすごく日持ちしてくれるので、主婦としては大助かり♡
お味噌汁・鍋物・サラダ・炒め物・漬物・・冬のおすすめ食材です。
大根(だいこん)
アブラナ科ダイコン属の野菜。
その原産は中央アジア・地中海付近とされていて、その仲間は世界中に広がり色や形も様々だそうです。
葉も根も食べられる事から、それぞれの部位を合わせると、すべての調理方法に適した面を持つ、まさに万能野菜の代名詞のような存在です。
前出の『白菜』の料理方法にプラスして煮物(おでん・ぶり大根)・薬味(大根おろし・刺身のつま)としても利用されますね。
ほうれん草
ヒユ科アカザ亜ホウレンソウ属の野菜。
ホウレンソウの原産地については諸説あるそうですが、有力なのはペルシャ(現イラン周辺)。
日本では江戸初期頃には広まっていたそうです。
ほうれん草といえば鉄分の吸収率。
ほうれん草には鉄分とその吸収を助ける作用がある葉酸が多く含まれることから、他の食材よりも効率の良い形での鉄分摂取が期待できます。貧血予防に効果的です。
各種ビタミン類の他に、根元の赤い部分に多く含まれるマンガンがマグネシウムやカルシウムとともに骨の形成に役立ち、さらにうれしい事にβカロテンを多く含むことから抗発がん作用が見込めます。
その他、体内でのビタミンA変換によって「呼吸器の保護効果」「髪の毛の維持」「視力の維持」等にも役立つそうです。
調理方法としては生食・炒め物・お味噌汁の具材等と多岐に及びますが、大切な栄養素を上手に摂取したいと思っている方には、やはり加熱は避けた方がいいようで・・「ごまあえ」「おひたし」「サラダ」等で頂くことがお勧めですね。
1月の出来事・行事・祭
我が国の歴史は世界最古。
2000年を超える世界一長い歴史に恥じぬ様々な出来事が各地で繰り広げられてきました。
ここからは各都道府県にまつわる「1月に起こった代表的な出来事・行事・祭」をさらりと紹介してみます。
独断で選んだことだから「もっとふさわしい事件があったよ」って思われるかもしれませんが・・そこは大目に見てね!
2つの注意点
都道府県別1月の代表的な出来事・行事一覧
北海道:『日本最低気温記録日』明治35年1月25日
上川測候所(現在の旭川地方気象台のこと)で観測されたその気温はなんと氷点下41度。100年以上その記録は破られていません。ちなみに直接地上で観測された世界最低気温は1983年の旧ソ連「ボストーク基地」での氷点下89.2度です。
青森県:『八甲田雪中行軍遭難事件』明治35年1月
陸軍歩兵第5連隊が八甲田山に向かう行軍(訓練)途中で遭難した事件。参加者210人中199人が死亡するという日本の山岳遭難事故史に残る大惨事となりました。遭難の原因については諸説あるそうですが、「急激な天気の変化」「脆弱な装備」「情報・認識不足」などが挙げられています。
岩手県:『裸参り』(リンク「盛岡観光情報」サイト)1月中旬小正月付近の数日間
盛岡市内に点在する社寺を中心として1月15日の小正月に合わせて行われる伝統行事(盛岡八幡宮の年越し祭が一般的に有名)。極寒の中を身を清めた男たちが晒しに注連縄、わらじ姿となって練り歩きます。一年の無病息災・五穀豊穣を祈願する400年以上続いている伝統行事です。
宮城県:『仙台命名』慶長5年(1601年1月28日)
伊達政宗が居城を青葉山に構える(縄張り)際「千代」を「仙臺・仙台」に改めたのがその始まりとされています。*縄張りとは城の全体像、設計の事*
秋田県:『男鹿なまはげ』(リンク「男鹿のナマハゲ」ホーム)旧暦1月15日・現在は大晦日・1月3日
男鹿半島周辺に伝わる民間伝承。「なぐごはいねが~(泣く子は居ないか?)」「わるいごいねが~(悪い子は居ないか?)」は有名文句。各家庭を鬼に扮装した(伝統では未婚男性)なまはげが訪れひとしきり脅かした後に、家主は懺悔(1年の振り返り)を語り、なまはげに酒などを振舞い円満に退散させます。来訪神としての意味合いもあり・子供の教育としても活用されています。国指定重要無形民俗文化財です。
山形県:『わらじみこしまつり』(リンク「山形県公式観光サイト」)1月の小正月付近
高畠町龍寿院の大日如来石仏に由来する町をあげての祭。その昔旅の無事を祈願して大日如来に大わらじが奉納されたことが祭りの起源。現在では長さ4M・重量は300Kgを超える大わらじがみこしに乗せられ身を清めた者によって担がれ、町中を練り歩きます。極寒の中、担ぎ手に「清めの水」と呼ばれる水を掛けるのが盛り上がりポイント。一年間の家内安全・無病息災を願うお祭りとなっています。
福島県:『人取橋の戦い』(リンク「WIKI」)天正13年11月17日(1586年1月6日)
佐竹氏・奥州諸国連合軍対伊達氏の戦い。旧安達郡本宮人取橋付近で起こった戦いで、終始佐竹側が伊達氏を圧倒したが決定的な勝敗はつかず。本宮市の国道(4号)沿いには殿で落命した鬼庭左月斎の墓と古戦場碑が残っています。
茨城県:『大寒禊』(リンク「鹿島神宮」ホーム)1月中旬大寒の頃
武神として有名な「武甕槌大神」が御祭神の鹿島神宮で古来から行われている禊の儀式。1年で最も寒い日といわれる大寒の日に神職潔斎の御手洗池に浸かる事で1年間の無病息災・厄払いの祈願が行われます。現在では一般の参加も認められているそうです。
栃木県:『春渡祭』(リンク「宇都宮市公式WEBサイト」)1月15日
宇都宮市二荒山神社に平安時代から伝わる夜祭。午後5時付近から神輿の渡御が”天狗のお面をかぶった猿田彦命を先頭”に行われ、下之宮では田楽舞が奉納されます。「おたりや」の語源は、二荒山神社のご祭神を遷座した事にちなみ、「神様が渡る夜」⇒これが訛って「おたりや」となっていったそうです。*神様をお移しする儀式は多くの場合不浄を避けるため夜に行われます*
群馬県:『高崎だるま市』。注:現在『少林寺七草大祭だるま市(1月6日~7日)』と『高崎だるま市(1月1日~2日)』は別開催となっています。
江戸中期ごろの発祥。当時流行した天然痘に対する魔よけの縁起物として定着。何度でも起き上がるだるまの縁起のよさを、邪気を払う『赤』と縁起動物『鶴・亀』、それに『福』の文字を合わせ、引き立てています。
埼玉県:『三十槌の氷柱』(リンク「秩父観光ナビ」)1月上旬~2月中頃まで
秩父市大滝の荒川河川敷にできる天然の氷柱。高さ約10メートル、幅約50メートルのつららの連続がまるで滝のような状態で固まり、夜にはライトアップもされることから自然現象をより神秘的に観察できるようになっています。
千葉県:『チバニアン命名』令和2年(2020)1月27日
地質の時代区分で、約78万年前から約12万年前までの期間。千葉県市原市田淵に存在する地層が、地質区分を測るうえでその痕跡を最もよく残っているため、「千葉時代」を意味する「チバニアン(ラテン語化)」の命名が「国際地質科学連合国際層序委員会」によって正式決定されました。
東京都:『新年一般参賀』1月2日
昭和23年から始まった行事。皇室に向けて祝賀の意を表す事が出来る数少ない機会の一つ。上皇上皇后両陛下・天皇皇后両陛下をはじめとする皇族方が平均5回長和殿ベランダにお出ましになられます。*令和3年度の一般参賀は中止の予定です*
神奈川県:『大磯の左義長』(リンク「isotabi.com」大磯町観光情報サイト)1月14日前後の土日など
大磯の左義長は道祖神の火祭り。平成9年に国の重要無形民俗文化財に指定。道祖神(セエノカミサン)の仮宮を壊して、それを海と陸に分かれて引き合う「ヤンナゴッコ」という行事も行われます。
新潟県:『新潟港開港』1869年1月1日
「日米修好通商条約」で開港する事となった五港の一つ。北越戊辰戦争の影響で10年ほど開港が遅れたそうですが、古来から続く我が国の日本海側の海の玄関口としてその存在意義は変わることはありません。現在の新潟港は国際拠点港湾・中核国際港湾です。
富山県:『塞の神まつり』(リンク「入善町」ホーム)1月第2日曜日
入善町上野の邑町地区で行われる厄を払う小正月の火祭。(下記の)決まりの掛け声とともに地区中を巡回します。
「塞の神じゃ、大神じゃ、じいじもばあばも、ほこほこじゃ、来年むけや、十三じゃ・・・」
ウィキペディアより
起源は、①その昔川に流れついた人形の祟りを恐れた村人が木偶人形(でく)を焼き、「塞の神」として祀り無病息災・五穀豊穣を願ったとする説。②江戸期にコレラが流行った折にたまたま流れ着いた(でく)を燃やしたところ、流行が収まった事にちなんでいるとする説があるようです。国の重要無形民俗文化財指。
石川県:『あまめはぎ』(リンク「能登町観光ガイド」)1月上旬ころ
能登地方に伝わる民間伝承・国指定重要無形文化財。怠け者にできる「あまめ(火だこ)」を剝ぐとされる妖怪が「あまめはぎ」で、伝承では~農閑期に怠けている農民を役人が鬼の形相で見回り(戒め)をした~事が始まりとされています。
福井県:『日向の水中綱引き』(リンク「若狭美浜観光協会」ホーム)1月第3日曜日
伝承では、日向湖と若狭湾を繋ぐ運河に大蛇が出没するようになった時「蛇は自分自身よりも大きい存在を恐れる」(と信じられていた)事から、ワラで編んだ大繩を運河に浮かべたところ大蛇はそれ以降出なくなった。この縁起の良い故事に少しでも長い間あやかろうと、水中にあるワラを皆が掴み寄せようとした行為が「水中綱引き」となっていったそうです。400年近い伝統を今日に伝えています。
山梨県:『久遠寺・御年頭会・曳馬式』(リンク「身延山久遠寺」ホーム)1月13日
久遠寺を開いた「日蓮」の(年初の月命日)13日に合わせた伝統行事。日蓮が身延山滞在中に受けたとされる年賀のあいさつや、馬が好きだった事にちなんで行われるようになったそうです。700年以上の伝統があります。*日蓮の入滅は弘安5年(1282)10月13日*
長野県:『天龍村の霜月神楽』(リンク「WIKI」)1月3日~5日
長野県天龍村に伝わる民俗芸能。神々に収獲を感謝するための神楽「坂部の冬祭り(1月3日)」「向方のお潔め祭り(1月4日)」「大河内の池大神社の例祭(1月5日)」の総称。「霜月」は旧暦の11月に由来しています。国指定重要無形民俗文化財。
岐阜県:『六日祭(花奪い祭り)』(リンク「ぎふの旅ガイド」ホーム)1月6日
長滝白山神社にて奉納される「長滝の延年」(歌や踊り)の事。その起源は古く、本来は養蚕や豊作を祈願して奉納されていました。祭りの盛り上がりは、高さが約6Mに及ぶ天井に吊るされた花笠を皆々が協力し「人はしご」を組んで取り合う場面で、これが「花奪い祭り」という祭りの別名になっていったそうです。国指定重要無形民俗文化財。
静岡県:『由比のお太鼓祭』(リンク「富士山の神社」)1月1日〜1月3日
豊積神社で行われる太鼓祭り。その起源は古く、坂上田村麿が東征の際に戦勝祈願・勝利報告をした延暦16年(797)までさかのぼることが出来るそうです。神への感謝の特徴は「祝賀の太鼓を打ち続け三日三晩夜地域をねり歩く事」だったらしく、これがこんにちのお太鼓祭の原型となっています。
愛知県:『御神楽祭り』(リンク「愛知県」ホーム)1月3日・4日
愛知県北設楽郡熊野神社で行われる湯立神楽。湯立神楽とは「たぎる湯を神に奉じそれをいただく事で不浄を払い、生命の再生を祈願。神楽はその感謝のしるしとして奉納される歌や踊りの事」です。かつては周辺五地区に残っていましたが現在では大谷地区を残すのみとなっているそうです。
三重県:『相差獅子舞』(リンク「観光三重」ホーム)1月5日
相差町神明神社を中心としておこなわれる約400年の伝統を持つ行事(お祭り)の総称。「や、ほ、は、」の掛け声とともに町内を練り歩く。掛け声の意味は「家・宝・波」に通じており、家に宝が波のように訪れますようにという「言祝ぎ・寿ぎ」だそうです。
滋賀県:『長寿寺鬼ばしり』(リンク「長寿寺」ホーム)1月中旬の日曜日
奈良時代から続く「成人式」の古式伝統。13歳から15歳までの男子がそれぞれに意味を持った鬼に扮し、お堂の中を駆け回る事で無病息災や村の安全を願うとともに、成人としての自覚をもってもらう意味合いがあります。鬼は「赤・青・茶」の3色で、それぞれ「欲望・妬み・愚鈍」を象徴し、それらに溺れる事の無いようにという戒めを学び取るそうです。
京都府:『三十三間堂・通し矢』(リンク「WIKI」)1月中旬
蓮華王院三十三間堂で行われる弓矢を用いた競技。その起源は諸説あり室町中期頃には多くの文献にその記述を見つけることが出来るそうです。お堂の端から端(約120M)を矢で通すことからその呼び名となりました。現在は距離60Mの「大的全国大会」として親しまれています。
大阪府:『今宮戎神社十日戎』(リンク「今宮戎神社」ホーム)1月9・10・11日
「商売繁盛笹持って来い」の掛け声で有名な祭。豊臣氏によって繁栄の基礎が築かれた天下の台所大坂、江戸期に入ると商業を護る「戎様」はさらに篤く崇敬されるようになりました。常に色を失わない生命力の象徴の笹に、野・山・海の幸が包まれた小宝(吉兆)を結び付けて家に持ち帰ることによって神様からの賜物を頂く事が出来るのだそうです。
兵庫県:『十日戎開門神事福男選び』(リンク「西宮神社」ホーム)1月10日
西宮神社で行われる縁起行事。室町期から江戸期にかけて西宮神社周辺では1月9日夜は戎様が巡られるため外出を避ける「居籠」の習慣がありました。近代に入って「居籠」が開けると同時に先を争って参拝した事が起源となり、神事化していったようです。10日午前6時の開門と同時に距離230Mを駆け抜け3着までの人間がその年の「福男」となるそうです。注:男女問わず参加できます。
奈良県:『若草山焼き行事』(リンク「若草山焼き奈良公園」ホーム)1月第4土曜日
その起源は若草山にある「鶯塚古墳」にまつわる迷信だそうで~墓から幽霊が出るのを鎮めるために山に火を付ける(噂・迷信)⇒火事発生⇒(周囲の社寺)禁止する⇒(村人)勝手に火を付ける⇒(周囲の寺社)だったら火の管理をして行事化しよう⇒現在の「若草山焼き行事」に至る~となっていったそうです。
和歌山県:『卯杖祭』(リンク「伊太祁曽神社」ホーム)1月14・15日
伊太祁曽神社に古くから伝わる小正月に合わせた神事。「①邪気払い」「②魔よけの小豆粥を炊く」「③豊作占い」の3つの神事が合わさっています。卯杖とは「年始の卯の日に奉納された杖」にちなんでおり、伊太祁曽神社の杖は3尺の梅の枝を束ねたものを用いているそうです。
鳥取県:『カニ感謝祭』(リンク「境港市観光ガイド」ホーム)1月中旬ごろ
境港市水木しげるロード(記念館前~妖怪神社)が会場。海の幸全般の恵みに感謝し、豊漁を祈願するお祭り。カニ汁や甘酒が振舞われるそうで、令和3年度は第17回の開催となるそうです。
島根県:『五十猛のグロ』(リンク「なつかしの国石見」公式観光サイト)1月11~15日
大田市五十猛町大浦に伝わる小正月の行事。年神様(地元ではトシトコサン)をおくるために「グロ」と呼ばれる小屋をつくり地区の人々が小屋に入り、囲炉裏を囲んで深夜まで歓談して過ごします。最終日には小屋を解体し、その一部は正月飾りなどとともに燃やされ豊漁や無病息災などが祈願されるそうです。国指定重要無形民俗文化財。
岡山県:『矢立の神事』(リンク「吉備津神社」ホーム)1月3日
吉備津神社で行われる「温羅退治」(桃太郎の鬼退治の源流)伝説に由来する神事。吉備津彦命が戦いに用いた矢を巨岩(矢置岩)に供えた伝説にならい、お供え・お祓いがなされた矢を四方に向かって射る事で、邪気を払い、無病息災・五穀豊穣を祈ります。
広島県:『お弓神事』(リンク「尾道観光協会」)1月中旬の日曜日
尾道市百島八幡神社で行われる室町時代から続く伝統行事。嘉吉元年(1441)に赤松満祐が引き起こした「嘉吉の乱」(⏎WIKI)の敗戦によって追い落とされた赤松一族が百島に流れ着き、追っ手を撃退するために日々弓術に専念した事がその始まりと伝えられています。
山口県:『岩国藩鉄砲隊初放し』(リンク「岩国市公式観光WEBサイト」)1月1日
岩国市内を流れる錦川にかかる「錦帯橋(名勝・日本三大名橋)」付近の河原で開催される。石田流の流れをくむ「岩国藩鉄砲隊」(リンク「岩国藩鉄砲隊保存会」ホーム)による火縄銃の初撃ちが披露されます。
徳島県:『太龍寺初詣と初日の出』(リンク「四国ケーブルホーム」)1月1日
阿南市加茂町「四国八十八か所21番札所・太龍寺」への初詣と初日の出。1日の午前6時から運行されているロープウェイを使って約10分。海抜600Mの高所に位置するため、太龍寺への遍路道は「遍路ころがし」の異名を持つ難所の数々でしたが、ロープウェイ開業に伴い誰にでも訪れやすい札所となりました。ご本尊様は虚空蔵菩薩で、付近の日の出予定時刻は午前7時10分くらいです。
香川県:『長尾寺大会陽』(リンク「香川県さぬき市」ホーム)1月7日
さぬき市「四国八十八か所87番札所・長尾寺」で行われる行事。入唐前の修行を終えた弘法大師が人々に護摩符(三宝)を授けた事に由来。現在では鏡餅大小、それに台を合わせた170キロにも及ぶ重量を運ぶ「運搬競技形式」となって伝わり、弘法大師のご霊験を偲んでいます。ご本尊様は聖観世音菩薩。
愛媛県:『宇和島の闘牛』(リンク「うわじま闘牛」ホーム)1月2日
宇和島市営闘牛場で行われる年5回開催の正月場所。宇和島闘牛の起源については2通りの説があり、鎌倉時代からすでに強い和牛の育成を目的とした牛同士の角のぶつけ合いをさせていたことに由来するという説と、1600年代のオランダ船の漂流を助けた漁民がその返礼として贈られた牛2頭がたまたま格闘をしたことによる説が伝わっています。
高知県:『初文殊会式』(リンク「竹林寺」ホーム)1月25日*日時はご確認を
高知市「四国八十八か所31番札所・竹林寺」の大祭。「三人寄れば文殊の知恵」で有名な竹林寺のご本尊文殊菩薩に「大般若経転読」祈願法要がおこなわれ、1年間分のご加護を頂く大法会となっています。
福岡県:『玉取祭(玉せせり)』(リンク「筥崎宮」ホーム)1月3日
福岡市東区箱崎八幡宮で行われる約500年の伝統を誇る神事。陰陽2つの玉(木製)が玉取恵比須神社に運び込まれた後に祭典が開始。2つの内「陽の玉」に触ると幸運を授かるとされていることから、競り子達は勢い水を浴びながら奪い合いを開始します。*九州三大祭りの一つ
佐賀県:『御手水の的射り』(リンク「観光たら」ホーム)例年1月8日
太良町御手水の的場で行われる伝統行事。熊襲・土蜘蛛征伐で有名な「第12代景行天皇」の九州巡幸の際、付近の滝で手を洗ったことが地区の名の由来で、その折兵士たちが戦勝を祈願して「試し矢」をしたという伝承が「御手水の的射り」となっていったという事です。1300年以上の伝統を誇ります。
長崎県:『畳やぶり』(リンク「いさはやをもっと楽しく」ホーム)1月中旬
諫早市楠公神社で行われる伝統行事。御祭神「楠木正成公」の「千早城の戦い」(⏎WIKI)に由来するお祭りで、幕府方と楠木方とに分かれ畳を引きちぎり、そのワラを体に擦り付け1年間の無病息災を祈るといいます。ちなみに楠公神社は源氏(足利)の氏神である八幡神も合祀されていることから地域一帯の和合の象徴ともされています。
熊本県:『杖立温泉どんどや火祭り』(リンク「杖立温泉」ホーム)1月中旬(小正月頃)
阿蘇郡小国町杖立川桜橋下で行われる火祭り。高さ約10Mの櫓を燃やし1年の無病息災・五穀豊穣を願うとともに「湯かけの神事」で清められた温泉水を浴びるとその1年カゼをひかないと言われています。令和2年7月の集中豪雨で甚大な被害を受けましたが現在(同年12月)は復旧がほぼ完了しています。1800年前の仲哀天皇まで遡り、かの弘法大師も愛した歴史ある湯どころです。
大分県:『ホーランエンヤ』(リンク「大分県観光情報公式サイト」)1月中旬頃
豊後高田市桂川流域で行われる伝統行事。江戸時代は島原藩の飛び地で同地は上方(大坂)への積出港であったことから、航路の安全と豊漁を祈願する行事として定着しました。宝来船に締め込み姿の若者が乗り、沿道(観客)に向けて紅白の餅が投げ込まれ、反対に沿道から諸々のご祝儀が川に向かって投げ入れられると若者たちは冷たい川に身を投じて受け取りに行くそうです。
宮崎県:『裸まいり』(リンク「宮崎市の観光・文化情報サイト」)1月成人の日
宮崎市青島神社で行われる冬の例祭。神話に登場する「彦火火出見命」が海神国からお戻りになられた折、人々が着物を着る暇もなく出迎えた事という古事に由来します。締め込み姿や白装束の男女が海に入り身を清めた後、青島神社に参拝します。(一般参加も受け付けているそうです。)
鹿児島県:『利永のメンドン』(リンク「鹿児島祭りの森」ホーム)1月第3日曜日
指宿市利永神社大祭。「お伊勢講」(集められたカンパで地域の代表者が伊勢神宮に参拝する)に由来するとされ、昔地域で疱瘡が流行した折お伊勢詣で札を持ち帰ったという口伝伝承が残っています。思い思いのお面を付けた地域の青年(これを面殿という)がへグロと呼ばれる墨(鍋墨)を参加者に塗り歩きます。へグロを塗られると1年間無病息災であると言われています。
沖縄県:『本部八重岳桜まつり』(リンク「沖縄観光情報WEBサイト」)1月中旬~下旬
国頭郡本部町八重岳桜の森公園で開催される花祭り。キャッチフレーズは「ひとあしお咲きに」。日本一早く桜が開花する沖縄ならではの桜まつり。標高400Mを超える八重岳沿道に咲く「寒緋桜」を存分に鑑賞でき、また海はもちろん、遠方の伊江島を背景に写真撮影ができるポイントもあるそうです。令和3年で43回開催となります。
1月の災害・事件史
めでたい行事が目白押しの1月ですが、残念ながら自然災害などはその訪れる時と場所を選んではくれません。
1月を襲った災害や事件。みなさんも記憶の片隅に留めていただき、明日の糧となさって下さいますように・・
東京都:『明暦の大火』
明暦3年1月18~20日(1657年3月2日~4日)
『ローマ大火』『ロンドン大火』とともに世界三大大火に数えられています。地震や戦火によらない火災としては、延焼面積・死者ともに日本史上最大。江戸城天守をはじめ、その他の建築物も大半が消失。死者については諸説あり3万~10万人に及んだとされています。
愛知県:『三河地震』
(リンク「WIKI」)昭和20年(1945)1月13日
三河湾を震源とするマグニチュード 6.8の直下型地震。愛知県西尾市では(推定)震度7を記録しました。行方不明・負傷者の合計が約5000人、死者は2000人以上。終戦の混乱期に襲った大災害です。同地域では過去1686年・1861年と、同様の大地震が記録されています。
兵庫県:『阪神・淡路大震災』
平成7年(1995)1月17日
正式名称は「平成7年兵庫県南部地震」で、明石海峡を震源としたM7.3の直下型地震。神戸市を中心に被害は甚大で犠牲者の総数は6000人を超えました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
当サイトのキャッチフレーズ『開運』が詰まったいろんな1月をご紹介してみました。
名称・行事・縁起・花・誕生石・魚・野菜・祭・そして災害・・
知っている事も知らなかったことも含め、何気ない日常会話の豆知識などに、計画途中の旅行先の口実などに、本ページが少しでもお役に立ちみなさんの長い人生の中で「様々な始まりが詰まった1月」を、今までよりももっと楽しんでもらえる一助となりましたら幸いです。