現物は力なり：ルーブル決済拒否ならガス供給停止

画像説明：【大規模転売ヤー現る！】良からぬことを考えている腹黒お父さんタヌキの図

本物と偽物

金はただの紙切れ。

しかし、現物の食料や資源は違います。

金融支配に浸かってしまうと、国家・国益の「何たるか」さえ見失ってしまう好例。

世の為政者は、こんな当たり前の世界線資源外交が来ることさえ想像できなかったというのでしょうか？

ロシア「ルーブル決済嫌ならガス供給停止」、欧州は反発

［ベルリン　３１日　ロイター］ – ロシアのプーチン大統領は３１日、外国の買い手は４月１日からロシア産天然ガスの代金をルーブルで支払う必要があるとし、支払わない場合はガス供給を停止すると表明した。これに対し欧州各国は反発。ロシアの要求は容認できず、「脅しに屈しない」として拒否する姿勢を示した。

欧州はガス供給の３分の１以上を失うという事態に直面している。ロシアへの依存度が最も高いドイツではすでに緊急計画が発動され、ガスの配給制が敷かれる可能性もある。

プーチン大統領は「ロシア産天然ガスを購入するためには、ロシアの銀行にルーブル建ての口座を開設する必要がある。天然ガスの代金は４月１日からこの口座を通して支払われる」と語った。

その上で「支払いが行われなければ、買い手側の不履行と見なす。その結果、あらゆる事態が発生する」とし、「無料で物を売る人はいない。われわれは慈善事業は行わない。つまり、既存の契約は停止される」と述べた。

関係筋によると、法令は４月１日以降に供給されるガスが対象。署名された法令によると、外国の買い手は国営天然ガス企業ガスプロム傘下のガスプロムバンクの特別口座を通して支払いを行う必要がある。（～中略～）

その上で、天然ガスの支払いをルーブルで行うよう要求することで西側諸国を分断しようとするロシアの試みは失敗したと強調。「契約が尊重されることが極めて重要であり、プーチン氏に恐喝されるようなシグナルを出さないことが重要だ」と語った。（以下略）

Reuters(2022/4/1配信記事)

• ロシア産天然ガスを購入
• ステップ１：なぜか制裁対象から外されているロシア大銀行にガス料金（ドルやユーロ）を支払います
• ステップ２：大銀行は親切にロシア国内でルーブルに両替してくれます（要するにルーブル買い・外貨売り＝ルーブルの安定化）
• ステップ３：ロシアの関連企業は代金をルーブルとして大銀行から受け取ります
• ステップ４：決算完了

ロシアは「非友好国家」に対し、世界中からルーブルをかき集めて来るか、↑のルートでの決算を促しています。

対する西側諸国は？

G7、ルーブル建て支払い拒否で一致　ロシア産ガスで

米欧日など主要7カ国（G7）のエネルギー相は28日、オンラインで緊急会合を開き、ロシアが要求した天然ガス代金のルーブル建て支払いを拒否することで一致した。プーチン大統領は米欧日など「非友好国」の支払いをルーブル建てに限ると表明していた。

会合後に経済産業省が明らかにした。G7エネルギー相はルーブルでの支払いの要求は「一方的な変更で受け入れることはできない」と確認した。各国企業に要求を受け入れないよう求めることでも一致した。（以下略）

日本経済新聞(2022/3/28配信記事)

G7は、ロシア側の警告に先立ち「ロシア産天然ガス代金のルーブル建て支払拒否」で一致させていました。

しかし、産油国であるアメリカ・イギリスなどと違い、欧州ではロシア産ガスへの依存度が全供給量の３分の１を占めており、日本もまた天然ガス消費量の８％程がロシア産、さらに昨今の燃料費高騰も相まって安直な経済制裁には踏み切れない実情が横たわっているのです。

サハリン１、２、撤退しない方針

ガス代金、ルーブル払い拒否　サハリン１も撤退せず―参院本会議で岸田首相

参院は１日の本会議で、ベルギーでの先進７カ国（Ｇ７）首脳会合に出席した岸田文雄首相から帰国報告を受け、質疑を行った。ロシアが天然ガス購入にルーブル払いを義務付けたことについて、首相はＧ７各国と協調して拒否する方針を明らかにした。また、ロシア極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン１」について、「サハリン２」と同様に撤退しない方針を示した。立憲民主党の福山哲郎前幹事長への答弁。（以下略）

JIJI.COM(2022/4/1配信記事)

とりあえず我が国政府が、ロシア天然ガス開発事業から撤退しないと決定してくれた点については安堵しておりますが、制裁ばかりにより過ぎたため今後の対ロ外交の混迷は決定的と予想されています。

注：無論将来的には対ロシア貿易依存度を低下させねばなりませんが、今すぐのサハリンプロジェクト撤退は絶対NG！。エネルギー供給問題＋イランの二の舞（シナによる横取り）を踏むことになります。

ウクライナは主戦場じゃありませんよ！

現下のウクライナは国際金融詐欺の舞台で、そこに深入りするほどに我が国は国富を流出させてしまいます。

国民の多くが「ロシア憎し」に凝り固まってしまえば、日本の国富を横流しさせようと企む政府（岸田内閣）の暴走を止められる訳はないのです。

常識的に考えて、エネルギー問題について産油国アメリカと歩調を合わせられるはずの無い日本が「石油備蓄放出」に着手するなど愚の骨頂で、おまけに石油メジャーへの上納金（泥棒に追い銭）を用意するなどはまさに売国の極み・・乾いた失笑を禁じ得ぬ”喜劇”に思えてしまいます。（参考：外部リンク⇒日経新聞「石油備蓄放出、3月20日以降に　10万キロリットル分想定」）

燃料費高騰にあえいでいるのは一般国民の方で石油元売り会社ではありません。ガソリン暫定税率（25.1円・合計53.8円）を据え置いたままで、石油元売り会社（国際金融・オイルメジャー）へ補助金を出し続けるなど・・いったいどこのどなたからのオーダーがあったのでしょうか？（利権の闇は深そうですね）

事実、世界の経済制裁の中身をよ～く眺めてみてください。

各国はそれぞれの台所事情を加味しながら、上手にロシアとの外交関係を維持するよう立ち回っています。

メディア報道を介し伝えられる国際情勢の実際は・・見た目の喧騒に比して拍子抜けするほどしたたかに推移しています。

みなさんが環境やエネルギー資源に関連した、直近の時系列を少し振り返っただけでも思い当たる話題があるはずです。

• 国家事情を無視した脱原発
• 環境破壊物「太陽光パネル」による発電の推進
• 再生可能エネルギー特別措置法
• 電気・ガスの自由化
• 安全保障問題を抱えた地域を含むエネルギーシェアリング話（日・ロ・鮮・支）
• 地球温暖化詐欺
• 無理筋なCO2排出量規制
• カーボンニュートラル・カーボンオフセット
• 環境税（炭素税）の導入
• グレタの暗躍
• 小泉の暗躍

↑ここに、ボーナスステージとなるロシアによるウクライナ軍事侵攻が合わさるのですから、事前にXデイを知っていた（知らされていた）勢力は儲けすぎちゃって笑いが止まらないでしょうね！

政治はしたたかに

「世界は腹黒い」。しかしそれが当たり前、それでいいのです。

• 「対ロ経済制裁で一致している欧州各国が、主にどこ産のガスを使っているのか？」
• 「ロシアと戦っているはずのウクライナが、主にどこ産のガスを使っているのか？」

ロシア・ウクライナ問題の表面だけをかじった世界中の人々が、↑の二つの回答ロシア産に辿り着いた時・・

何かに扇動され、何かに騙された屈辱の日々を、昨日より少しだけ自覚できるようになるのです。

当サイトの”家風”にそぐわぬ直球表現を記事の〆に用いて恐縮ですが・・（笑）

＜＜岸田内閣では我が国の舵取りはムリ＞＞

戦後日本の”同じピエロ役歴代内閣”でも、もう少ししたたかに国益を追求する事は可能だったはずです。

操り人形が自らの意志で踊る事が無い様に・・

岸田首相以下、名立たる閣僚の多くも国家存亡の危機に際し、尚へらへらとうすら笑いを浮かべながら”彼ら戦勝国と仲間たち”の手のひらの内に踊りあかす事でしょう。

国家観の無いピエロはただのピエロ。こんなゴミはさっさと捨て去るに限るのです。

おしまい。