画像説明:【え?、ウクライナって】真実を知るといろいろ躊躇する世界情勢・・の図
基本知識:戦略と戦術の違い
- 戦略とは、「特定の目的を達成するために長期的・大局的な視点から導かれた道筋や計画の事」
- 作戦・方針などがそれにあたります。
- 戦術とは、「戦略目標を具体的に遂行するためのこまごまとした準備・装備・運用などの事」
- イメージとしては戦術の上位互換である戦略(目標)を達成するための局所的目標がそれにあたります。
大きな目標が戦略
その目標を達成するための「フェーズ目標(一局面)」が戦術って事だね!
ウクライナ情勢を伝える報道内容(噂)は、本当に正しいのか?
先ずはロシアのウクライナ侵攻を考察する上で、避けて通れぬ大前提を語らせてもらうなら・・
世界中の人々は、ウクライナを護り抜くことを誓った「『ブダペスト覚書』を反故にした米英」こそにありったけの罵声を浴びせる必要があります。(参照「ウクライナ問題を考察1」)
ここでビシッと𠮟りつけておかないと、奴らは何しでかすか分かったもんじゃないからね!
しかし、その分野を蒸し返されては何かと都合が悪くなる米英などの依頼があるのか、ウクライナ情勢を伝える報道では・・「ロシアは窮地に立っている」「経済制裁が効いてロシアは破綻寸前」などの与太話が景気よく繰り返されているようなのです。
それでは・・伝え聞くロシアの窮地・各国の対抗措置とやらを適当にかき集め、その真贋や効果などについて冷静なるツッコミを回答形式で披露してみましょう。
あ、別にロシアの味方になってるわけじゃないからね。
戦略と戦術の違いを伝えたいだけだからね。
検証1:ロシア軍はザコ?
回答:「米軍よりは勇敢で強力な侵略軍です」
例えば↓これ。
自動翻訳:これらは、ウクライナ軍によると、3月12日現在のロシアの損失の指標となる推定値です。
こんな感じでウクライナに侵攻したロシア軍が大損害を被ったとされる数値なんですけど・・みなさんはその死体・撃墜飛行体・損失車両・捕虜・・見たことあります?
勇敢なる米軍と違い、核兵器も用いず無差別空爆を敢行していないからこそロシア軍にも一定の被害が出ているわけで、むしろその点にこそ視線が向けられるべきだと思うのですが・・ナイショ
↑動画開始6分50秒あたりからご視聴してみてください。
ロシア兵捕虜による、プーチン氏への罵声が収録されています。
【動画削除時に備えた文字起こし】(この手の動画は削除されがちです)
5人のロシア兵捕虜の言葉(要約)
- 「私たちは自発的に語っている」
- 「真実を話したい」
- 「プーチン大統領は嘘つきで戦犯だ」
- 「私たちはプーチン大統領によって殺されかけた」
- 「すべての戦争責任はプーチン大統領にある」
ちなみに、↑これに引っかかっているようじゃ~戦争原因にはたどり着けないよ。
日本の今後の為にも、もっと奥を探っていこうね!
検証2:経済制裁が効いている
回答:「限定的にね」
SWIFT等、国際的な決済ネットワークからロシアを排除したところでロシアが軍事作戦を思いとどまるなどありはしません。
そんなものはただの夢物語です。
確かに、日常生活に直結するこまごまとした物品や輸入嗜好品などは品薄になるでしょうが、ロシアは自国を守り切るだけの軍事力・食料自給力・工業生産力・エネルギー生産力・資源を併せ持っています。
何もドルやユーロや円に頼らなくとも戦争継続は可能で、ましてロシアの貿易額の約18%を占めるシナとインドが今回の経済制裁に参加していません。
対ロシア経済制裁に加わっている日本・オーストラリア・台湾・南朝鮮の4カ国の合計がロシアの貿易額全体のおよそ8%。
今のところ経済制裁については、ロシア国内から日用品を枯渇させる程度の効果しかなく、「ロシアを嫌がらせしているレベル」と思っておいた方が無難ですね。
もちろんやらないよりはマシだからいいんだけどね。
ロシアは2014年クリミア侵攻以降、対ドル決算比率を回避するため様々な手を打っています。
独自決算システム「SPFS」を開発し、シナの決算システム「CIPS」(シップス)も利用しています。
要するに人民元決算化が進んでしまっているのです。
- 参考1:Bloomberg(2022/3/3配信記事)⏎
- 「ロシアの対中貿易、為替が圧迫-対ルーブルで人民元が急騰し割高に」
- 参考2:日本経済新聞(2022/3/10配信記事)⏎
- 「中国、人民元・ルーブル取引の制限幅を拡大」
検証3:ロシアはやがて経済破綻する
回答:「するわけないじゃん」
経済って『供給力』の事ですよ。
ロシア国内において色々不平不満が起ころうとも、すべてを自前で供給できるロシアがどうやって経済破綻するのか教えてほしいレベルです。
あり得るのは、前出のシナとインドが対ロ経済制裁に加わり、そこに東南アジア諸国も参加すれば「あるいは・・」っていうくらいのレベルです。
紙切れの$や€をいくらストップしても・・
$も€も決算させない?
あっそ、だったらルーブルくれてやんよ!
受け取らないなら借金チャラな♥
文句があるなら攻めて来い(腰抜け売電)
・・こう切り返されるのがオチですよ。
ロシアは外貨建て国債を「ルーブルで支払う事」をすでに容認しています。
これってもうデフォルト(債務不履行)宣言です。
さてさて・・各国はどうやってロシアからルーブル以外の紙切れを回収するというのでしょう?(ね、こうなるともう回収なんて不可能でしょ?金融の世界って・・実はこの程度なんですよ)
むしろロシアを排除するほどに、ロシアからのエネルギー供給(原油・ガス)に依存していたユーロ圏の経済的打撃の方が巨大となってくることでしょう。(燃料高騰)
ロシア経済は勿論苦しめられるでしょうが、売り先をシナにシフトすれば持ちこたえられそうですしね。
これについては面白い記事がBBCにあるからご案内しておくね!
検証4:NATOやアメリカはウクライナの為によく戦っている
回答:「ワロス・・御冗談を」
- 「ブダペスト覚書不履行」
- 「ウクライナへのNATO軍・米軍派遣は無し」
- 「ウクライナのNATO加盟拒否」
核の傘を与えると確約しておいてからの肩透かし、
か・ら・の~
『オレンジ革命』『ユーロ・マイダン革命』焚きつけだもの・・これ以上の証拠は不必要でしょ。
正直アメリカやユーロ圏が「経済制裁」って言った時点で
「あっ、やる気ね~なこいつら」って思っちゃったよ!
検証5:プーチン氏はボケた(暴走している)
回答:「あるわけないじゃん」
むしろ同じボケを気にするのなら、アメリカのおじいちゃんを気にかけてはいかがでしょう?
寝ぼけたジョー・認知症ジョーの異名は伊達ではありません。
プーチン氏はしたたかに、そして確実に、戦略目標達成へ一歩づつ駒を前進させています。
そう・・まるで敵側の弱点を知り尽くしているかのように・・
検証6:ロシアはウクライナを占拠したとしても、すぐに撤退に追い込まれる
回答:「それは当然」
というか、ロシアは戦略的目標が達成されれば速やかに軍を撤退させます。(無論、重要拠点には軍を残しておくでしょうが)
プーチン氏は、ウクライナ(人)に対し一貫して「同じスラブ語族」(同じ人種)といった表現を用いています。
ならば尚の事、無差別な殺戮に繋がりかねない戦闘行為は(極力)控えていくはずです。
「占領は限定的に」
ロシア側にとってもそのことは国益にかなっています。
「ふざけんな!ウクライナではメチャクチャ一般人が犠牲になってんじゃね~か!!」って、思っている方も多いでしょうが・・
イラク戦争(犠牲者約15~60万人)とかアラブの春(犠牲者38万人)とかの戦争映像、ご覧になったことあります?
ちょっと言い方は控えますけど・・これらとウクライナとを比べたら○○な感じに思えてきます。
検証7:ロシア軍(プーチン政権)は史上最悪の軍事組織である
回答:「否」
平和ボケしてしまった日本人の多くは、ウクライナ各地から届けられるショッキングな映像を目にすれば、条件反射的にロシアに対する怒りを覚え、軍事アレルギー的ショックを受けてしまうかもしれませんが・・
それなら・・たかが70数年前に自国で起こった出来事についても都合よく忘却してはならないはずですね!
↑の写真の黒い”点”。あの一つ一つが爆弾なんですよ。
あれ、焼夷弾といってガソリンで炸裂するんですって。
みんながアメリカの政治家さんだったら・・当時、あれの作戦命令書にご自身のサイン書き込めますか?
アメリカ(民主党)は凄い国なんですよ。
実際、日本の各都市部を標的とした米軍による無差別爆撃(犠牲者のべ約100万人)と単純比較すれば、むしろロシア軍はウクライナ側の被害を最小限に進軍(占拠)しようと心掛けているようにも思えてきます。
米軍の日本に対する攻撃方法を味もそっけもない「ジェノサイド」と定義するなら、ロシア軍のウクライナに対する攻撃方法は自軍にも被害が及ぶ「必要最小限の戦略的武力行使」とも定義できるはずです。
勿論、如何なる理由があるにせよ「武力の行使はすべて悪である」としたい多くの声(反戦・反暴力)があるのは承知していますし、当サイトの住人も「まったくその通り」と思っています。
しかし、そうであるなら尚の事、日本人こそは米軍に比して慎重に行動しているように見える「ロシアの軍事作戦」を、(世界中のどの国民よりも)冷静に分析できる(しなければならない)のではないでしょうか。
~ロシアの野心の先を冷静に見極めるためにも~
戦術レベルの勝利を叫ぶ自由主義陣の『怪』
戦術レベルでどれだけ優勢を保とうとも、戦略レベルの勝利は確約されはしない。
ロシアはウクライナに軍事力を展開しました。よって、それを防ぐ手段は同等以上の軍事力以外ありはしません。
ところがです。
自由主義社会の盟主・米バイデン大統領は、ロシアによる軍事侵攻が開始されるはるか以前から「米軍をウクライナに送ることは無い」「それは、たとえウクライナに居るアメリカ人の救出が目的であったとしてもかわることは無い」と、明言しているのです。
「何かおかしいとは思いませんか?」
アメリカが本気でウクライナを救いたいのなら「軍に関するすべてのオプションは選択可能だ」「われわれはいかなる手段をもってしてもウクライナとともに立ち向かう」とでも発言しておけばいいはずです。
おまけに各国のメディアについても、アメリカの意を代弁するかのようにロシアの悪辣さをしきりに訴え、対ロシアの戦術レベルの勝利のみを喧伝する始末。
「戦争がただの殺戮行為で、それを選択したロシアだけがこの世の悪である」⇇このような、あらかじめ何事かを取り決めたような論調を耳にするほどに・・
「本当の戦争(紛争)原因・理由と、ロシアの戦略目標だけは何としても隠しておきたい」
性根の腐りきったタヌキの耳には、↑このように聞こえてきてしまうのです。
最近ボケてきたから・・そのせいで幻聴が聞こえてくるのかな~♪
戦時:リアルプロパガンダ
みんなも覚えておこうね!
戦時のプロパガンダって、「今みたいに」誘導されていくんですよ。
ウクライナ問題を語る上で、多くの人々に知らせておかねばならぬ前提議論があるはずです。
にもかかわらず・・各国のメディアはそれらを徹底的に無視し、世論を一方方向へ誘導しようと試みているように思えるのです。
このままでは、ソ連解体以降のNATOの拡大やユーゴ・コソボ・イラク・グルジア・アラブの春・シリアなどの紛争が、「どのような原因で引き起こされたのか?」、「アメリカがどのように介入したのか?」が人々に伝わっていくはずも無いでしょうし、むしろ肝心な部分だけが意図的に覆い隠されてしまい、ただ一方通行的に「ロシアこそが悪の組織である」との論調だけが独り歩きしてしまう事でしょう。
今の日本の世論はまさにプロパガンダのおかげだろうね。
実際の黒幕を知ったら・・
多くの民衆がワザとらしいほどに誇張された戦時プロパガンダに扇動されてしまえば、やがて味を占めた悪の組織(笑)が第二第三の「ウクライナ」を起こしたとしても、その主原因を見抜けぬばかりか、人々はそれぞれに属する自国防衛さえおぼつかなくなっていくかもしれないのです。
事はロシア憎しだけでは終わりません。
そのような短絡的な理由を思い付けば思い付くほど、不自然に喧伝される「プーチン氏痴呆説」「ロシア軍弱し」などの論調が勢いづいてしまい、結果、多角的な情報分析を必要とする本質(戦略目的)の見極め作業自体が妨害されてしまうようになるのです。
プロパガンダは・・情報撹乱や一方方向への扇動・陽動ばかりではありません。
時には真実・真相を覆い隠す煙幕としても多用される事を知っておかねばならないのです。
まとめ
ウクライナの安全保障を確約した過去を持つ米英やNATO各国の首脳陣の口から、戦術レベルの勝利をひけらかす『経済制裁』や『各国連帯』が叫ばれた時、
残念ながら筆者には・・
「戦略レベルでは必ずロシアが勝利する」
との、無慈悲な結末だけが導き出されてしまうのです。
- 「そんなバカな!」
- 「自由主義社会が団結して、きっとウクライナを救い出して見せる!」
無論そうなってほしいですし、世界中が団結してのロシアへの抵抗やウクライナへの援助そのものは決して無意味ではないと思っています。
しかし、同時にウクライナ問題に対する冷静なる分析も忘れてはなりません。
「米英(核保有国)が動かず、ロシア(核保有国)に勝てるのか?」・・とね。
プロパガンダの横行・・
一神教的絶対悪の喧伝・・
それに・・
さらに恐ろしい事ですが、ロシアによるウクライナ侵攻の奥底に横たわる真の問題(各国の思惑)は、まだ出そろっているわけではありません。
実際のところ現下の日本は、遥か彼方のウクライナに同情を寄せるだけの”余裕”など持ち合わせてはいないのですから・・
以降は次回・・ウクライナ問題を考察5へ
おしまい。
おまけ:核兵器のリアル
核抑止力を再確認するためにも、ツァーリ型ボンバーを知っておきましょう。
動画閲覧注意:核実験の様子が紹介されています。