画像説明:【ところで各党の憲法草案は?】警戒される草案は唯一提出された自民案のみの図
- シナ台頭を受けての対抗手段・・
- 武漢発生ウイルスへの対策強化・・
- 各種災害時の対策強化・・
70年以上前にGHQによって強制的に敷かれた占領憲法(日本国憲法)。その矛盾点が日本社会の様々な分野で明るみとなってくるに及び、国民議論の中でも『憲法改正待望論』が巻き起こっているようです。
【基礎編はこちらからどうぞ↓】
議論が盛り上がること自体は大変好ましい状況だけど・・その影に暗躍する邪な企てには十分に警戒しておかないとね!
って事で、今回は【憲法改正の是非:憲法の現状を知り理解を深めよう!警戒編】と題し、憲法改正に絡めた各党の思惑や、自民党案を危険視する左派からの視点について見ていきましょう!
各党の憲法草案を知ろう!
曲がりなりにも政治政党を名乗っているのですもの・・我が国の根幹にかかわる『憲法』への立場なんて真っ先に掲げておかねばならないはずです・・よね?
・・って事で、気になる各党の憲法草案を見ていきましょう!
自由民主党案
詳しくはこちらの外部リンクまで⇒『自民党憲法草案』
また自民党では憲法改正で特に変更したい項目を4つにまとめ国民に広く広報しています。
詳しくはこちらの外部リンクまで⇒『4つの「かえたい」こと』
『4つの「かえたい」こと』については『過去記事』にてツッコミを入れているので、よかったら覗きに来てね♥
憲法改正にあたり
- 国民主権
- 基本的人権の尊重
- 平和主義
国家の3原則には手を付ける事はないと謡っています。
公明党案
令和3年6月現在:公明党に憲法草案は存在していません。
公明党の憲法に対する大原則は『立憲主義』だそうです。
『立憲主義』
憲法によって政治家や国家権力が身勝手に振る舞う事を制限しようとする思想、および制度。
公明党の憲法改正
さらにホームページに書かれてある憲法に関する内容を独自に要約してみると・・
【独自要約】です・・原典を知りたい方は公明党さんのHPへ飛んでくださいネ。
- ①公明党は改正派ではなく『加憲派』である
- ②恒久平和主義・基本的人権の尊重・国民主権を堅持する
- ③96条(発議要件)の先行改憲は認めない
- ④環境・プライバシー保護・地方自治分野には加憲の必要性あり
こんな感じです。
あれれ、立憲民主党と同じ理念なのかな~?
それに『立憲主義』って立法府の人々が本来は口にするべき言葉では無いよね?
だって政党って・・政治家の集まりだし・・権力者側だよね?
国民に向かって、「政治家や国家権力は信じられないから、自分たちで自分たちの首を絞めてやるぜ~」って宣言してるって事?
『立憲主義』・・聞こえはいいのですが、だったら政治家や国家権力の身勝手さを感じた事の無い国民が、過去にも現在にもどれほどの数いるというのでしょうか?
崇高な理念を掲げても・・守られなければただの”邪教の念仏”。
ラテンの諺に曰く「地獄への道は善意によって敷き詰められている・・」だそうです。
立憲民主党案
令和3年6月現在:立憲民主党に憲法草案は存在していません。
しかし【憲法に関する考え方】として、基本姿勢はしっかりと示しています。
基本姿勢
「国家権力の正当性の根拠は憲法にあり、あらゆる国家権力は憲法によって制約、拘束される。」という立憲主義を守り回復させる。憲法に関する議論は、立憲主義をより深化・徹底する観点から進める。
日本国憲法を一切改定しないという立場は採らない。立憲主義に基づき権力を制約し、国民の権利の拡大に寄与するとの観点から、憲法に限らず、関連法も含め、国民にとって真に必要な改定があるならば、積極的に議論、検討する。
いわゆる護憲と改憲の二元論とは異なる、「立憲的憲法論議」を基本スタンスとする。
立憲民主党・憲法に関する考え方
おいら頭悪いから、立憲民主党さんの基本姿勢読ませてもらったけど正直何言ってんのかさっぱり分からなかったんだよね・・トホホ
「立憲的憲法論議」ってなに?日本語?いくらでも定義変更できそうだよね?
ただタヌなりに頑張って要約してみたから、よろしかったら参考程度に目を通してね♥
【独自要約】です・・原典を知りたい方は立憲さんのHPへ飛んでくださいネ。
- ①護憲と改憲とは異なる立憲民主党独自の価値観「立憲的憲法論議」を唱える
- ②日本が攻撃されていない場合の集団的自衛権行使は認めない(「集団的自衛権と憲法の関係」”いわゆる47年見解”の絶対死守)
- ③自衛隊加憲論・国防軍新設には反対
- ④文民統制については憲法議論の必要性あり
- ⑤表現の自由を重要な人権と捉え、「知る権利」を最大限担保できるように議論を進める
- ⑥LGBT等の人権に最大級の配慮
- ⑦同性婚と憲法24条の解釈については「同性婚は可能との立場」。今後法的整備をすることに憲法上の支障はない
反対反対・・議論議論議論・・反対
大体こんな感じかな~
国民民主党案
令和3年6月現在:国民民主党に憲法草案は存在していません。
しかし(外部リンク⇒)【『シン・憲法改正草案素案』へのパブコメ募集!】(現在募集しているかは各自ご確認を)として、あの子供の教育に悪影響を及ぼす”風鈴”騒ぎで有名な山尾志桜里氏が憲法調査会長として、広く国民に募集をかけています。
また国民民主党の憲法に対する基本姿勢としては・・
【独自要約】です・・原典を知りたい方は国民民主党さんのHPへ飛んでくださいネ。
- ①国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を堅持する
- ②時代に合わせ未来志向の憲法を構想していく
- ③基本的人権を最大の関心事とし、「環境権・知る権利」を新憲法にどう盛り込むか議論を進める
- ④国の役割を最小限にとどめ地域主権を目指す
- ⑤憲法裁判所を設置し政治・行政に恣意的な憲法解釈を許さない
- ⑥96条の発議要件は堅持
- ⑦女性天皇は可能とし、女系天皇については慎重に議論する
- ⑧女性宮家創設賛成
一見丁寧な説明が並んでいたんだけど・・
④⑦⑧はそのまんま国家の解体、反論の余地なし
・・やっぱ元民主だわ・・
その他政党の憲法草案について
支持率から鑑み・・実現する可能性が低いと判断し調べていません。
各党の憲法に対する姿勢を受けての総括
戦後70年以上経過しています。
にもかかわらず憲法草案が国民に明示されているのは『自民党』さんのみ。
憲法って国家の根幹だろ~、な~んで出さないの?
なんでも反対が政治か?
議論を深めるって言いながら時間稼ぎか?
特に野党の各党は政権とる気があるのなら、真っ先に与党案に対抗する憲法草案を出さないといけないんじゃないの??
右派左派問わず、各党の憲法に対する基本姿勢を拝見するにつけても・・
「ああ~、やっぱり『戦後』なんだな~」
・・と、痛感せずにはいられませんでした。
そして事細かく見ていけば、やはりそれぞれの党に特化した憲法改正に絡む『思惑』が散見されてきたのも事実です。
憲法改正とは『国の体質』を根本から変更してしまう手続きの事です。
当然それに絡めて様々な罠・仕掛けが施されています。
我々国民は各党から唱えられる憲法話の裏側についてよくよく注視しておかねばならないのです。
自民党の憲法草案を危険視する左派の論調を見てみよう!
残念ながら現時点で憲法草案が明示されているのは自民党のものだけなので、ここからは自民党案に特化して話を進めたいと思います。
自民党の憲法草案を危険視する左派の論調
って事で、最も自民党を嫌っていると思われる『左派勢力』の視点を借りて自民案を見ていきましょう!
(あくまでも左派の視点をタヌキが勝手に要約したものです。)
注:参考にしたのは野党政党・日弁連・人権団体のHPなどです。
左派の論調1:第二章「戦争放棄」が「安全保障」と変更されている
左派の論調:「せっかく戦争放棄を謳うてんのに、何で肝心なとこ削除して『安全保障』言うとんねん?」
「9条2項を残した上で『国防軍を保持する』なんて謳うなど・・戦争する気か~ヴォケが!!」
自民案の「国際的に行われる活動」という文言も、集団的自衛権の範囲を超えた派兵に繋がり、ゆくゆくは米軍の補完勢力にされる危険性があるって危惧しているよね!
そこに関しては右派・左派問わず煮詰めなきゃいけない危険な個所だろうな!
しかし、国防軍の保持そのものが妨害されたり、戦争の権利すら奪われる憲法じゃ「どうやって国防するの?」について全くの”無回答”になっていくよな。
その一方通行感が左派の弱点であり、現状顕著に支持率に表れているんだと思うよ。
左派へのツッコミ:「北方領土・竹島・そして今掠めとられようとしている尖閣諸島・・その頃すでに憲法9条ありましたよね?」
「守られませんでしたよね?国土」
「国土を放棄することが平和とおっしゃるんでしょうか?」
ちなみに国防安全保障を「話し合いで解決」と答えた政党がいましたら、現在進行形のパレスチナ問題や、ウイグルチベット問題を話し合いで解決して見せるのはいかがでしょうか?
可能になりましたらそちらの実績の数だけ、他者からの称賛と共感を頂けるかと思います。
左派の論調2:96条改正に反対
左派の論調:「96条廃止して発議要件緩和したら憲法改正がやりやすくなるでおま・・最高法規は気安く変えらたらアカンのとちゃうやろか?」
自民案では96条を破棄し、新たに100条を新設する案が出されているみたいだね!
現行96条で(発議要件が)「衆参それぞれの3分の2以上の賛成」となっているのを、新設100条では「両議院のそれぞれの総議員の過半数」としているね。
さらに国民投票についても、「過半数」の定義が曖昧だった96条の内容を「有効投票の過半数」と明確にしている点にも注目しとかないとな。
左派へのツッコミ:「発議要件を厳しく保ったまま、戦後一度たりとも成し遂げていない国民投票の機会すら奪うって・・やっぱり憲法改正されると不味い部分でもあるんですか?」
「国会から発議される改正案が国民を危うくすると感じたならば、国民投票で否認すればいいじゃないですか。」
「国民を信じないは、そのまま国民に信任されたはずの国会議員を信認できないって事ですし、その国会で立法された法体系すら信認できないって事になりませんか?」
衆議院は4年任期満了
参議院は6年任期満了・改選は定数の半分が3年ごとに選挙。
これだと憲法改正を謳った勢力が6年以上安定的に支持率を維持し、三分の二議席以上を維持しておかねば『憲法改正の発議』さえ不可能なのです。
だから護憲派が何と言おうが日本は世界で最も憲法改正が困難な国家の一つだよ。
ま、今のポピュリズムやメディア界隈の汚染状況を俯瞰すると、左派の唱える”危惧”についても分からないではないですが・・それを恐れすぎるのもいかがなものかと・・
ちなみに『大日本帝国憲法』の改正手続きは・・「両院の3分の2以上の出席する帝国議会で、出席者の3分の2の賛成をもって改正できる」事になっていました。(常識的ですね!)
左派の論調3:自由・人権への配慮が足りない
左派の論調:「人権はもっとも尊い理念。国や憲法を通じ付与されるものではありません。すべての人が生まれながらに当然持っている普遍の権利なのです。」
「現行憲法では公共の福祉に反しない限り自由は最大限認められていますね。自民案ではそこがすべて公益と公の秩序に置き換えられてしまっているのです。」
「これは国家による統制管理的発想が働ているのでしょう。このままではいざ戦争が起こってしまったらファシズムや管理社会一直線となってしまいます。」
「とにかく人権こそがすべてにおいて優先されます!人権が少しでも制約されるとしたら、それは悪以外の何物でもないのです。」
おまけに自民案では新設102条で「すべての国民は、この憲法を尊重しなければならない。」って謳われているから、無制限の自由を夢見ている人たちにとっては息苦しく感じるんだろうね~。
昨今、外国人にも適用範囲が(日本人以上に)広げられていく人権。
『拡大解釈される人権VS公益と公の秩序の範囲の人権』
それを選ぶのも国民の仕事。
やっぱり(国民投票で)選ばせてもらった方が民主的じゃないかな~
左派へのツッコミ:「LGBTは人権?外国人にも人権?少数派は最大限の人権?」
「これやっちゃうと、大多数の国民の人権が制約されてしまいますよね?」
だって考えても見てください・・
- 今まで通りの(婚姻等)男女の恋仲
- 今まで通りの(トイレ等)男女別の社会性
- 今まで通りの(伝統文化等)日本の保守・継承
「今まで通りの社会で暮らしたいと願う一般国民の人権はどこに行ってしまうのです?」
人権の最終的な保護者・帰属先はやはり国家です。
国家が人権を制約するという面だけに焦点を当てすぎる左派の論調は、やはり今後とも多数派にはなりえないのではないでしょうか?
自民案の「公益と公の秩序」が嫌だというなら、乱用が危惧される”人権”をどのように制御するのかを一般国民にわかりやすく訴えかければよろしいのです。
左派の論調4:その他いろいろ
<<左派の論調あれこれ>>
『(自民案1条)天皇は、日本国の元首であり・・』
左派の論調:「なんで国家の元首に天皇がなってんねん!国民主権はどこ行った?」
『(自民案3条2項)日本国民は、国旗及び国家を尊重しなければならない。』
左派の論調:「なんで国から圧しつけられなきゃいけないの??」
『(自民案20条3項・信教の自由)社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りではない。』
左派の論調:「公明党?」
『(自民案24条)家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。』
左派の論調:「いちいち命令口調で家族に言及しないでもらえるかしら」
『(自民案98条)内閣総理大臣は、わが国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。』
左派の論調:「言論統制への口実・デモや抗議だってできなくなるよね?これじゃ~ナチスの再来・戦前に逆戻りになるでしょ!」
<<ツッコミあれこれ>>
『(自民案1条)天皇は、日本国の元首であり・・』
左派へのツッコミ:「タヌキなら”天皇は日本の統治者”(日本国は万世一系の天皇がこれを統治す)と記します。」
『(自民案3条2項)日本国民は、国旗及び国家を尊重しなければならない。』
左派へのツッコミ:「これで問題教員・公務員を排除することが出来ますね。」
『(自民案20条3項)社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りではない。』
左派へのツッコミ:「靖国への天皇陛下の御親拝が仰げそうですし、廃案となっている『靖国神社国家護持法案』にも弾みがつきます。」
『(自民案98条)緊急事態』について・・
左派へのツッコミ:「ウイルスどうするの?戦時や災害時はどうするの?世界では当たり前のように私権制限ありますけど・・ナチスはどこに誕生していますか?」「共産主義国家なら我が国の西隣にありますよ!」
左派の論調に対する感想
ふう~
こんなに全てを疑えば・・もはや現行憲法だってやりたい放題にされちゃうはずなんだけどな~。
現に民主党政権の時には「憲法がかわったの?」って思えるほどの事をバシバシやってたんだから、実は憲法よりもそれを解釈する政権の方が重要なんじゃないのかな?
左派の論調は総じて改悪されるくらいなら「憲法は現状のままでOK!」てなっているよね。
現下の「国防対策」「ウイルス対策」「災害対策」・・これらより自由や人権保持の方が優先されるって事なのかね~
何だか左翼の論調って、ぜ~んぶ・・
「○○にかこつけて国は国民を締め付けようとしている!」
「国が暴走するからそれを食い止めるためにも、憲法は安易に改正されてはならない!」
・・って感じで、裏返って民主主義を全否定しているように見受けられるのです。
私たちは民主主義を重んじる国家に所属しているはずですよね?
ですので左派のみなさんは自分が”これだ”と思う政党に打診し、でたらめだと感じる自民案に代わり得る『憲法草案』を早期に作成してもらうか、徹底的に国民に向かって「現行憲法のままの方がマシ」って事を理路整然と訴えればいいのです。
なるべく多くの賛同を集め、護憲が達成されるように頑張ればいいのではないでしょうか?
虚偽や誇張を根拠とせぬ本物の護憲運動なら、存外支持を集めるやも知れぬて・・
では平和裏の戦場にて・・武運を祈っておるぞ!
まとめ
結局何でも”塩梅”なんですよ。
憲法改正について・・警戒しすぎるのも悪だし、楽観視しすぎるのも悪のはずです。
右派と左派・・
改憲派と護憲派・・
国民各位の内に日本国にとってより良き選択支を煮詰める作業が憲法論議であり、それを具現化する最終手段が国民投票のはずです。
改憲・護憲のこじれから、議論そのものについて蓋をするようなことが無いよう、両陣営ともに注意しておかねばなりませんね。
日本人は冷静になって世界各国の憲法と自国の憲法のそれを比較してみるべきではないでしょうか?
「憲法の縛りが無ければ国家は暴走する?」・・では共産主義について一言?
「憲法を緩めれば国民への弾圧が始まる?」・・では現在のシナについて一言?
「自由と人権を最大限認めるべきだ!」・・では混迷を極める欧米各国について一言?
単独で軍事同盟も締結できず、核武装さえかなえられない国家が・・それぞれの都合で軍事同盟を結び、核武装済みで、私権制限が可能となっている国々よりも、今後加速度的にファシズムや私権制限や言論弾圧に走りだすとする”根拠”を示してもらいたいものです。
さらに・・
左派陣営から騒がしいほどに喧伝される平和憲法9条についても、もしもそれが本当に平和の根拠法と夢見るならば・・
「日本以外の国家がどうして9条の理念を共有しようとしないのか?」の根拠を明確に語るべきです。
『無責任の誹り』を回避したいのならば・・護憲派はこの一点のみについて、真摯に向き合わねばならないはずです。
歴史は真実を物語ります。
そして・・世界は無情にも知っているのです。
『憲法』など・・ただの理念。
実際に国家国民を守っているのは、
- 軍事力
- 経済力
- 資源力
これらに代表される国家の”総合力”と、国民各位の”弛まぬ努力”だという事を・・
おしまい。
それでは次回は【憲法改正の是非:憲法の現状を知り理解を深めよう!否定編】と題し、自民党憲法草案に隠された”最大の欠陥点”について紹介してみようと思います。